シャドーハウス第174話「彼女たちの秘密」感想

今週のシャドーハウス、10000000000000000000000000000000点! 死ぬまで搾取される場所とわかった上で化物を調教して乗っ取ってやるというキャンディ姐さんが豪胆すぎる! 自分たちでなんとかするとのことだが果たしてそう上手くいくか……個人的にはケイト様たちの介入・サポートがあると思われる。

 

というわけでこんにちは、タナカなかなかいいコタローです。シャドーハウス第174話「彼女たちの秘密」の感想を乱雑に書き残しておきます。

 

 

あらすじ

 過去の回想が挟まれる。「貴族の館に入り込めるなんて面白いじゃないか」そう考えたキャンディはサーカスの一座を抜け出し、すす島への移住を検討していた夫婦の養子となった上、死に物狂いで勉強をし、見事選別会に受かった。目的通りシャドーハウスへとやってきたキャンディであったが、そこは死ぬまで化物に騙され洗脳され搾取される場所であった。キャンディ自身は、普段から人より水を多く飲む習慣と、生来のコーヒー嫌いにより館から提供されるコーヒーをこっそり捨てていたことからコーヒーによる洗脳の影響を受ける前に自己を取り戻した。キャンディは本来主人であるシャドーに対し、元々サーカス団で使っていた「ステラ」という名前を付け、自らを「キャンディ」と呼称することを宣言した。シャドーと生き人形の本来の立場が逆転している「キャンディ」のその行動は、シャドーたちを調教して館を乗っ取ってみせるという意思の表れであった。その意思のもと、キャンディは手始めに、同期の生き人形全員の洗脳を解き、同期からの信頼を勝ち取っていた。

 お披露目の場に場面が戻る。皆から頼りにされたキャンディはお披露目のルールを一旦整理する。すす能力が重要であること、シャドーと生き人形は一緒に行動すること、前回との違いで庭園を回る際の道具選びはないこと、そして大小5つのスタンプを集めること。全員でスタンプを回収して回ることは時間制限的に厳しいことから、館側の狙いはバラバラに行動させ新人同士を疑心暗鬼にさせることだとキャンディは見抜く。そんな館側の狙い通りにはさせないとキャンディはオスカーに合図を送る。意図を汲んだオスカーは自身のすす能力を発動させ、小型すすの塊を仲間たちに飛ばす。それこそ同期以外誰も知らないオスカーのすす能力、「音声の送受信」であった。こうして館もケイトたちも信じられない中、自分たちの力でこの試練を乗り越えるとキャンディは決意を新たにするのであった。

  

全体的な感想

・1話通して読んだ感想として、「キャンディ姐さん豪胆すぎる!」です。Xにも書いた通り、「死ぬまで搾取される場所」とわかった上で逆に「化け物を調教して館を乗っ取ってやる」と考えるのは大胆不敵です。

 

・キャンディについて、シャドーハウス史上初?の主従関係完全逆転なペアで新しいと思いました。すでに記憶が戻っているケイト様の同期ペアでもお影様への接し方は敬意を払ったものであるので、主人に名前を付けて自ら新しい名前を名乗り始めるキャンディはかなり特殊な個体で、その主従逆転ぶりは反館勢力の象徴とも呼べそうな雰囲気です。

 

・またキャンディの話になりますが、全話のラストの邪悪な表情から普通に怖いキャラかと思ってしまいましたが、そんなことはなく、純粋に大人たちも星つきたちも信用ならないことからくる怒りのもので、同期からの信頼は非常に厚いことがわかります。また、同期たちにテキパキと指示を出すところから、生粋のリーダー気質が見て取れます。

 

・キャンディについて、反館勢力の象徴とも呼べそうな主従逆転ペアであると言う点と、生粋のリーダー気質を備えていることで、こどもたちをまとめて館への反撃を目論むケイエミペアとポジションが被ってしまっていることが個人的に気になります。ケイエミが反館勢力の旗手になることは揺るぎない確定事項だと思うので、最終的にはどこかでキャンディとの格付け(キャンディがケイエミの実力を認め、ついていくことを決めること)が行われると思います。

 

・そう言う意味でXで「ケイト様たちの介入・サポートがあると思われる」と書きましたが、これはちょっと早計だったかもしれません。どこかでキャンディとケイエミの格付けがあるのは間違いありませんが、おじい様や3階の方々の監視下で、お披露目中のキャンディたちに星つきたちがサポートで介入することは流石に無理がありそうだと思ったからです。となるとキャンディたちが自分たちの力でなんとか切り抜ける方向になりますが、もしそれがうまくいってしまうと確実にケイエミたちとは独立した勢力になってしまうので、せっかくまとまりつつあったこどもたちの勢力図がまたややこしいことになるなぁ……と思います。まぁ、自分たちだけでそううまくいくかどうかという所もあるので、直接的な介入ではなく、何か間接的に介入する秘策があって、キャンディたちを助けることがあれば、お披露目の場でのケイエミとキャンディの格付けは可能かもしれません。

 

ページごとの感想

・個別のページで2ページ目。「移住を検討していた夫婦の養子になった」とのことですが、これはおそらく第109話「シャドーハウス」で、島に乗り込んできたケイト様と出会ったご夫妻のことですよね? 回想の中の最後には煤にやられて完全に移住を心に決めていたようですから。それにしてもキャンディの行動力が凄すぎる。

 

・4ページ目。やわじゃない胃とコーヒーがそんなに好きじゃないおかげで洗脳を免れたキャンディすごい。

 

・2ページ目と8ページ目。サーカス団を抜け出して館に潜入したキャンディですが、「死ぬまで化物に騙され洗脳され搾取される場所」とわかっていてまでも、館に留まり逆に「化物を調教して館を乗っ取ってやる」と考えた点について、すでに「豪胆」だと感想を述べましたが、ここはよくよく考えると少し違和感を覚えます。キャンディは元々サーカス団の花形で待遇も決して悪いものではなかったと思います。そんなキャンディが館を逃げ出してサーカス団に戻ることよりも「死ぬまで化物に騙され洗脳され搾取される場所」を選択したのには相応の理由がありそうです。単純に逃げようとはしたけど逃げられそうになかったというだけのことかもしれませんが。。。なんとなく、死地に留まってでもサーカス団には戻りたくないという強い意思があるように感じます。そう思うと、サーカス団での生活はキャンディにとっては耐え難いものだったのかもしれません。(考えすぎかも)

 

・9ページ目。さらっと書かれていますが「俺たちはキャンディに洗脳を解いてもらった恩がある」って、キャンディ姐さんの手際やっぱり半端ねぇっす!

 

・16ページ目。結構ド派手にかましたオスカーのすす能力ですが、このままバレないでいるとはなかなか考えずらい気がします。監視しているおじい様、3階の方々、エドワードからすると、あまりに統制の取れた動きをする点にどこかで違和感を覚えるはずです。そこから翻って能力の秘密に気づかれるのではないでしょうか。能力がバレたところで、能力潰しみたいな露骨な邪魔はエドワードもできないでしょうが。

 

・その他、今回の話には全く絡まなかった、エドワードから星つきたちに通達された「予定変更」がお披露目に関することなのか、ルウたちの一体化の儀式のことなのか、ケイエミたちは無事ルウルイを救出することができるのか、どう転がっていくのか楽しみですね。

 

それではまた別の記事でお会いしましょう!